だるまちゃんの絵本らくがき帳♪~たまには昔話も読んでみよう!の巻~

 当たり前ですが、毎日を過ごしているといろんなことが起こります。
連休明けには絵本作家の加古里子先生の訃報が流れました。コラムの一回目にも書いた通り、自分が名乗らせていただいている“だるまちゃん”は、加古先生の「だるまちゃんとてんぐちゃん」から来ています。ほかの作品も大好きなものばかり。紹介したい絵本もたくさんありますが、それはまた改めて。92歳、大往生の先生のご冥福をお祈り致します。他にも身の回りに色々なことが起こり、コラムのテーマにしたいと思うことも貯まっているのですが、やっぱり前回の予告通り、今回は『昔話』で進めていこうと思います。

 

昔話、話せますか?

昔話・・・日本のものに限らず、いわゆるグリムやアンデルセンやイソップ童話のようなものも含めて、みなさんちゃんと知ってますか?
私が子どもの頃は、親が話してくれたわけではなくてもなんとなく知っていたし、和物も洋物もテレビアニメになったりしてた時代でした。
今の子どもたちに聞いてみると、知らな~い!という子も多いし、知っていてもディズニー映画などの影響で、ハッピーエンドで終わるお話だと思っていたりするようです。

ずいぶん前に、昔話を研究されている小澤俊夫氏の講演会を聞いた時、目からうろこの話も多くて興味深く、以来折を見て私も読み聞かせに使うことが増えました。
教訓や道徳心を養うような話が多いため、残酷な場面も多いのが昔話ですが、優しい言葉に変換されていたり、挿絵がかわいい絵本も多いです。でもせっかく昔話を味わうなら、原作に近い絵本も是非手にしてみてください。
子どもたちも「え~っ!!!」と驚きながらも、そうだったんだぁ、と結構すんなり受け入れてくれますよ。

 

 

桃太郎も千差万別

日本の昔話といったらまず浮かぶのは「桃太郎」という人が多いのでは?
今は某CM「桃ちゃん」の影響で、老若男女知らない人はいないかも。
「桃太郎」で検索すると何十冊もヒットすると思うのですが、読み聞かせ研修会などでも薦められる原作に一番近いと言われているのは・・・。


「ももたろう」
松居 直 文   赤羽 末吉 画
福音館書店

桃が「どんぶらこ、どんぶらこ」ではなくて「つんぶく、かんぶく」と流れていたり、最後に鬼から宝物を奪うのではなく、宝物と一緒にさらわれていたおひめさまだけを取り返し、最終的にそのおひめさまと結婚する・・・という「そうなの~!?」という展開ではあるけれど、これが原作に近いのだと言われてしまえばそういうことなのでしょう。
絵も分かりやすいし、文章も読みやすく、私の中でもやっぱり「桃太郎」といったらこの絵本になってしまいます。

手持ちの絵本にまだ何冊か「桃太郎」はありますが、その一冊。


「ももたろう」
代田 昇・文   箕田 源二郎・絵
講談社

こちらは育った桃太郎が鬼退治に行く前に、ちょっと“ものぐさ太郎”的になっていたり、犬たちにはきび団子を半分しかあげてなかったり、そして宝物も返してもらったうえ、連れ去られた娘たちも取り返し、しかもその中で一番気に入った娘と結婚する・・・という、なんだかヒーローとはちょっと違うような桃太郎のお話。

結局絵本の数だけ桃太郎像はあるんでしょうね。

最近は話の内容は変えずに、変化球で製作されている桃太郎も増えています。

「一人称童話シリーズ 桃太郎が語る 桃太郎」
絵 岡村 優太   文 クゲ ユウジ
高陵社書店

第三者が語るのではなく、桃太郎本人の語り口、視線で進むお話。表紙にもある通り「ぼくは鬼がこわいと思いました。」など桃太郎の心情もつづられています。
巻末には「こんな風に考えながら、想像しながら読んでみよう」というページもあって、学習的?な絵本になっています。
ちなみにこちらの一人称シリーズ、「シンデレラ」と「浦島太郎」もあるので、そちらも是非お手に取ってみてください。

 


「空からのぞいた桃太郎」
影山 徹
岩崎書店

こちらはタイトル通り、絵が総て空からのぞいた状態になっていて、文章は短めに淡々と。なんだかあっけなく終わってしまったと思ったら、出版社社長による解説書が付いていて、この絵本が伝えたかったことも書いてありました。解説書で提唱するように、家族みんなで読んで議論するのも面白いと思います。

ぶたもかなり残酷です

3びきのこぶたというと、3兄弟が仲良く協力して、おおかみをギャフンと言わせる・・・そんなイメージ。
でも、原作に一番近いといわれているこの絵本は、ぜんぜん違う結果なのです。


「三びきのこぶた」
イギリス昔話   瀬田 貞二 訳   山田三郎 画
福音館書店

この絵本では、わらで家を造ったこぶたも木の枝で造ったこぶたも、家を吹き飛ばされたあげくおおかみに食べられてしまうのです。そして最後は、レンガで家を造ったこぶたがおおかみを食べてしまうという結末に、聞いていた子どもたちはどよめきながらもいろんな感想を言ってくれます。かわいそうとかひどい、などの擁護はあまりなく、ちゃんと昔の人たちが語り継いできた想いは伝わっているようです。
でも一番秀逸だった感想は、「最後のこぶたはおおかみだけじゃなくて、兄さんぶたたちも食べたことになる!」。なるほど~!!!

昔話ではないけれど絡んで紹介したいのがこれ。


「3びきのかわいいオオカミ」
ユージン・トリビザス 文   ヘレン・オクセンバリー 絵   こだま ともこ 訳
冨山房

ぶたとおおかみが逆転してるお話。気弱なおおかみを襲う悪い大ぶた。異常なほど頑丈な家を造るおおかみが最後に見つけた材料は?最後はとってもハッピーエンド♪
私はこの絵本は、戦争がテーマのときに紹介することが多いのですが、それくらい平和を考えさせられる内容です。

それにしても、海外の昔話の中ではおおかみは悪者すぎますよね。
そのせいか、おおかみ目線で書き直されている絵本も結構ありますので、気になる方は探してみてくださいね。

ガラスの靴じゃないんですよ


「グリム童話より 灰かぶり」
スベン・オットー え   矢川澄子 やく
評論社

女の子にとって永遠のお姫様の一人「シンデレラ」。
こちらはディズニーの影響が大きいですが、シンデレラが置き去りにした靴はガラス製?
何十年も前のクイズ番組でやってた答えは、確か原作は毛皮の靴。この絵本では金の靴。
その靴が履けるように、いじわるなお姉さんたちははみ出てしまう足の部分を切り落としてしまいます。最後には二人ともハトに目をつつかれ、つぶされてしまいます。
キャ~~~ッ!!!な内容ですが、本来昔話っておどろおどろしいもののようですから、きれいなお姫様が出てくるほかのお話も、どうぞ原作に近いものを読んでみてくださいね。

そんなわけで三つの昔話しか紹介できていませんが、絵本にしてみれば何十冊もの種類があるわけです。
これ絵がかわいいから~、と優しめな絵本を選ぶのもありですが、いろんな絵本を読み比べて、昔話の奥の深さを楽しんでくださいね。
まずはCMの三太郎シリーズあたりから。
桃太郎、浦島太郎、金太郎。ほかにもかぐや姫に乙姫に一寸法師、花咲か爺さんなども出て来ましたよね。
あるいはディズニー定番のお姫様、シンデレラ、白雪姫、眠れる森の美女、人魚姫等々。
本当のストーリー知ってますか?ネタは尽きませんよね。

さて、次回ですが・・・ごめんなさい、貯まったテーマの整理がまだできず、もう少し検討させてくださいませ~。

投稿者プロフィール


だるまちゃん

普段は園、小・中学校、特別支援学校、図書館ほか公共施設で読み聞かせしています。
2015年、ハンドメイドやセラピーなどの出店者さんが集うイベントに他のブース同様タープを建てて絵本をたくさん持って参加。
出店者さんやお客様のお子さんを対象に読み聞かせをすることに楽しさを感じ、2016年からは屋号を「だるま文庫」に設定。
読み聞かせと共に用意した絵本を自由に読んでもらえる移動文庫のブース作りをしています。

FB
https://www.facebook.com/だるま文庫-196066344075610/

 

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